Claude Codeから「昨日届いたメールをまとめて」「来週の会議を追加して」と話しかけるだけでGmailとGoogleカレンダーを操作できる。そんな環境をMCP(Model Context Protocol)で実現する手順を解説する。
本記事は実際にmacOS環境でセットアップして動作確認した手順をもとにまとめている。
- Claude Code(VSCode拡張)にGmail・Google CalendarをMCPで接続する具体的な手順
- Google CloudでOAuth認証情報を取得する方法
- VSCode拡張特有のハマりポイント
- 認証後のファイル配置とトラブルシューティング
MCPとは何か?なぜ便利なのか
MCP(Model Context Protocol)を使うと、Claude CodeからGmailの送受信やGoogleカレンダーの予定管理を自然言語で操作できるようになる。
MCP(Model Context Protocol)はAnthropicが策定したオープン規格で、Claude CodeなどのAIエージェントに外部ツールを接続するための仕組みである。
MCPを使ってGmailとGoogleカレンダーを接続すると、次のことが自然言語だけで実現できるようになる。
| できること | 具体的な指示例 |
|---|---|
| メールの確認 | 「今日届いた未読メールを全部まとめて」 |
| メール送信 | 「〇〇さんに打ち合わせの御礼メールを送って」 |
| 予定の確認 | 「今週の会議一覧を見せて」 |
| 予定の作成 | 「来週火曜14時に1時間のミーティングを追加して」 |
| 予定の変更 | 「明日の打ち合わせを30分後ろ倒しにして」 |
コードを書く必要はなく、会話するだけでいい。AIがメールや予定を文脈として把握した上で作業を手伝ってくれるようになる。
前提条件・必要なもの
- macOS(Homebrewインストール済み)
- Claude Code VSCode拡張がインストール済み
- Googleアカウント
- Google Cloud Consoleへのアクセス(無料)
Google CloudでOAuth認証情報を作成する
Claude CodeがGmailやGoogleカレンダーにアクセスするには、Google公式のOAuth認証が必要だ。
手順
① Google Cloud Consoleでプロジェクトを作成
Google Cloud Console にアクセスし、画面上部のプロジェクト選択から「新しいプロジェクト」を作成する。プロジェクト名は何でもよい(例:claude-mcp)。

② 使用するAPIを有効化
「APIとサービス」→「ライブラリ」から、接続したいAPIを有効化する。
- GmailをつなぐならGmail APIを検索して「有効にする」

- GoogleカレンダーをつなぐならGoogle Calendar APIを検索して「有効にする」

両方使いたい場合は両方有効化する。
③ OAuth 2.0クライアントIDを作成
「APIとサービス」→「認証情報」→「認証情報を作成」→「OAuthクライアントID」の順に進む。
- アプリケーションの種類:デスクトップアプリ
- 名前:任意(例:
claude-mcp-client)
作成後、client_secret_〇〇.json をダウンロードする。
Node.jsとMCPサーバーをインストールする
MCPサーバーはNode.jsで動くため、まずNode.jsを入れる。
brew install node
次に、GmailとGoogleカレンダーのMCPサーバーをグローバルインストールする。Gmailは GongRzhe 製、Google CalendarはGoogle developers ドキュメントからも参照されている nspady 製のパッケージを使う(マルチカレンダー・マルチアカウント対応で、サブカレンダーまで読める)。
# Gmail用
npm install -g @gongrzhe/server-gmail-autoauth-mcp
# Google Calendar用
npm install -g @cocal/google-calendar-mcp
認証情報ファイルを配置する
ダウンロードしたOAuthキーファイルを、MCPサーバーが読み込めるパスに配置する。
# Gmail用ディレクトリを作成してキーをコピー
mkdir -p ~/.gmail-mcp
cp ~/Downloads/client_secret_*.json ~/.gmail-mcp/gcp-oauth.keys.json
# Google Calendar用ディレクトリを作成してキーをコピー
mkdir -p ~/.calendar-mcp
cp ~/Downloads/client_secret_*.json ~/.calendar-mcp/gcp-oauth.keys.json
GmailとCalendarで別々のディレクトリに置く点に注意。どちらも同じダウンロードしたJSONファイルをコピーしてよい。
OAuth認証を実行する
次のコマンドでブラウザが開き、Googleアカウントによる認証が始まる。
# Gmail認証(CLIでブラウザを開く)
npx @gongrzhe/server-gmail-autoauth-mcp auth
# Google Calendar認証(環境変数でキーのパスを指定して起動 → 初回起動時にブラウザでOAuthフロー)
GOOGLE_OAUTH_CREDENTIALS=~/.calendar-mcp/gcp-oauth.keys.json npx @cocal/google-calendar-mcp
ブラウザでGoogleアカウントにログインして許可を押すと、ターミナルに 「Authentication completed successfully」 と表示される。これで認証完了。
認証後、トークンが自動的に保存される(場所はサービスごとに異なる)。
| サービス | トークン保存先 |
|---|---|
| Gmail | ~/.gmail-mcp/token.json |
| Google Calendar | ~/.calendar-mcp/ 配下に自動生成(credentials.json 等) |
VSCode拡張にMCPを設定する【重要なハマりポイントあり】
VSCode拡張でMCPを使うには、CLIの設定ファイルではなくプロジェクト直下の .mcp.json が必要だ。これを知らないとツールが一切表示されない。
ここが最大のハマりポイント。
Claude Code CLIでは claude mcp add コマンドでMCPサーバーを登録でき、その設定は ~/.claude.json に保存される。しかし この設定はVSCode拡張では読み込まれない。
Claude CodeのMCP設定には3つのスコープがある。
| スコープ | 設定ファイル | VSCode拡張で有効か |
|---|---|---|
| ユーザー(全プロジェクト共通) | ~/.claude.json(CLIが管理) | ❌ 読み込まれない |
| プロジェクト(チーム共有) | プロジェクト直下の .mcp.json | ✅ 有効 |
| ローカル(個人・プロジェクト固有) | ~/.claude.json(CLIが管理) | ❌ 読み込まれない |
VSCode拡張でMCPを使う場合の正しい方法:プロジェクト直下に .mcp.json を置く。
.mcp.json の設定例
{
"mcpServers": {
"gmail": {
"command": "npx",
"args": ["@gongrzhe/server-gmail-autoauth-mcp"],
"env": {}
},
"google-calendar": {
"command": "npx",
"args": ["@cocal/google-calendar-mcp"],
"env": {
"GOOGLE_OAUTH_CREDENTIALS": "/Users/your-name/.calendar-mcp/gcp-oauth.keys.json"
}
}
}
}
このファイルをVSCodeで開いているプロジェクト(ワークスペース)の ルートディレクトリ直下 に置く。
動作確認
設定後、Cmd+Shift+P → Developer: Reload Window でVSCodeをリロードする。
リロードが完了したら、Claude Codeのチャット欄から試しに話しかけてみよう。
- 「最新のメールを3件見せて」
- 「今日の予定を教えて」
- 「来週月曜の午前中は空いてる?」
正常に動作していれば、Claude CodeがGmailやGoogleカレンダーの情報を取得して回答してくれる。
よくある質問
Q. Claude CodeでGmailを操作するには何が必要ですか?
A. Google Cloud ConsoleでOAuth認証情報を取得し、@gongrzhe/server-gmail-autoauth-mcp をnpmでインストール、プロジェクト直下に .mcp.json を配置する3ステップが必要だ。
Q. Claude CodeのMCPがVSCode拡張で表示されないのはなぜですか?
A. CLIで登録した設定(~/.claude.json)はVSCode拡張では読み込まれない仕様のため。VSCode拡張ではプロジェクトルートに .mcp.json を配置する必要がある。
Q. Claude CodeでGoogle CalendarのMCPを設定する方法は?
A. @cocal/google-calendar-mcp をnpmインストールし、~/.calendar-mcp/gcp-oauth.keys.json にOAuthキーを配置する。GOOGLE_OAUTH_CREDENTIALS 環境変数でキーのパスを渡して起動すれば初回にブラウザOAuthが走る。認証情報は ~/.calendar-mcp/ 配下に自動保存される。マルチカレンダー・マルチアカウント対応で、サブカレンダーまで参照できる。
Q. GmailとGoogle CalendarのMCPを同時に使えますか?
A. 使える。.mcp.json に両方のサーバーを並べて書くだけでよい。この記事の設定例がそのまま両方同時使用の構成になっている。
Q. .mcp.json を複数のプロジェクトに置く必要がありますか?
A. MCPを使いたいプロジェクトごとに .mcp.json が必要だ。共通の .mcp.json テンプレートを用意しておくと、新しいプロジェクトへの追加が楽になる。
Q. Google CloudのOAuth設定は無料ですか?
A. Google Cloud ConsoleのOAuth認証と今回のnpmパッケージは無料で使える。Claude Codeの利用料は別途かかる。
Q. Windowsでも同じ手順で設定できますか?
A. この記事はmacOSを対象としている。Windowsではパスの記法(~/.gmail-mcp → %USERPROFILE%\.gmail-mcp など)が異なるため、別途読み替えが必要だ。
まとめ
今回は、Claude CodeにGmailとGoogleカレンダーをつなぐ手順を解説した。
ポイントは2つ。
- Google CloudでOAuthキーを取得し、所定のディレクトリに置いてから
authコマンドで認証する - VSCode拡張では
~/.claude.json(CLI設定)は効かない。プロジェクト直下の.mcp.jsonを使う
一度設定してしまえば、あとは自然言語でメールや予定を操作できるようになる。
「メールの返信を考えながら空き時間を調整する」といった作業がClaude Codeと会話するだけで完結するのは、思った以上に快適である。


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