この問題のテーマ・前提知識

  • テーマ: 主成分分析における寄与率の解釈と主成分得点の計算
  • 前提知識: 主成分分析の固有値・固有ベクトルの意味 / 寄与率・累積寄与率の定義 / 主成分得点の計算方法(固有ベクトルと元データの内積)

問題の概要

2つの小問からなる。[1] 第1主成分の寄与率が与えられており、主成分として採用する根拠を説明する。[2] 4サンプルについて、固有ベクトルと各変数の値を用いて第1・第2主成分得点を計算する。

解説

解法の方針:[1] 寄与率の値から第1主成分が全分散の何割を説明しているかを読み取り、採用の根拠を述べる。[2] 固有ベクトルの各成分と対応する変数の値を掛けて総和をとることで主成分得点を求める。

[1]

(解答例)

  • 第 1 主成分の寄与率が 55.5%であるため、第 1 主成分だけでも半数を超える説明力があるといえる。
[2]

主成分得点は、固有ベクトルの値と対応する変数の値を掛け、全て足し合わせることで求められる。

第 1 主成分得点と第 2 主成分得点を求めると、以下の表のようになる。

主成分得点 No. 1 No. 2 No. 3 No. 4
第 1 主成分得点 -4.05 0.65 -1.69 5.31
第 2 主成分得点 -0.29 -0.04 2.66 0.19

よくある質問

Q. 寄与率が何%以上あれば第1主成分だけで十分といえますか?

明確な閾値はないが、目安として50%以上(半数を超える説明力)や70〜80%以上が一般的な基準として使われる。この問題では55.5%で「半数を超える説明力がある」と表現するのが典型的な解答例となる。

Q. 主成分得点の計算で固有ベクトルと変数の値はどう対応させますか?

固有ベクトルの第 \(j\) 成分と、そのサンプルの第 \(j\) 変数の値を掛け合わせ、変数の数だけ足し合わせる。標準化済みデータを使う場合は各変数を平均0・標準偏差1に変換した値を使うことに注意する。

Q. 第1主成分と第2主成分の得点は直交しますか?

はい。主成分分析では各主成分が互いに無相関(直交)になるよう固有ベクトルを選ぶため、主成分得点どうしの相関は理論上ゼロになる。これが主成分分析の次元削減において情報の重複がない理由である。