解説
[1]
本実験は \(2^{4-1}\) 分割実施計画であり、因子 \(D\) を \(D = A \times B \times C\) として割り付けている。
直交表 \(L_8(2^7)\) において、因子 \(A, B, C\) をそれぞれ第 1 列、第 2 列、第 4 列に割り付けると、それらの相互作用は以下の列に対応する。
- \(A \times B \to\) 第 3 列
- \(A \times C \to\) 第 5 列
- \(B \times C \to\) 第 6 列
- \(A \times B \times C \to\) 第 7 列
ここで、因子 \(D\) を第 7 列(\(A \times B \times C\))に割り付けているため、定義関係は \(I = A \times B \times C \times D\) となる。
因子 \(A\) の主効果と交絡する効果を求めるには、定義関係に \(A\) を乗じればよい。
\[A \times I = A \times (A \times B \times C \times D) = B \times C \times D\]
したがって、因子 \(A\) は3元交互作用 \(B \times C \times D\) と交絡する。
一般に 3 元以上の交互作用は無視できるほど小さいと考えるため、因子 \(A\) の主効果は、他の 2 因子交互作用とは交絡していないと言える。
[2]
交互作用 \(A \times B\) と交絡する関係は、
\[(A \times B) \times I = (A \times B) \times (A \times B \times C \times D) = C \times D\]
と求まる。
この式から、交互作用 \(A \times B\) は交互作用 \(C \times D\) と完全に交絡していることがわかる。
従って、交互作用 \(A \times B\) と交絡関係にある 2 因子交互作用は \(C \times D\) である。
[3]
分散分析表は、
| 要因 | 平方和 (S) | 自由度 (ϕ) | 平均平方 (V) | F 値 | 判定 |
| \(A\) | 220.50 | 1 | 220.50 | 6.04 | 有意 |
| \(B\) | 264.50 | 1 | 264.50 | 7.25 | 有意 |
| \(A \times B\) | 480.50 | 1 | 480.50 | 13.16 | 有意 |
| \(C\) | 144.50 | 1 | 144.50 | 3.96 | 有意 |
| \(D\) | 4.50 | 1 | 4.50 | 0.12 | 無視可 |
| \(e\) (残差) | 73.00 | 2 | 36.50 | – | – |
| 計 | 1187.50 | 7 | – | – | – |
判定基準を \(F = 2.0\) とすると、\(A, B, A \times B, C\) が有意(または効果がある)と判断できる。
[4]
生産量 \(y\) を最大化するためには、有意な項の各水準を検討する必要がある。
- 交互作用 \(A \times B\) の検討
\(A \times B\) が有意であるため、\(A\) と \(B\) は個別に選ぶのではなく、組み合わせで判断する。- \((A_1, B_1)\) の平均:46.5
- \((A_1, B_2)\) の平均:73.5
- \((A_2, B_1)\) の平均:72.5
- \((A_2, B_2)\) の平均:68.5
最も値が大きいのは \((A_1, B_2)\) である。
- 因子 \(C\) の検討:
- \(C_1\) の平均:69.5
- \(C_2\) の平均:61.0
大きい方の \(C_1\) を選択する。
- 因子 \(D\) の検討:有意差がないため、\(D_1, D_2\) どちらでもよい。
従って、最適な条件は \(A_1, B_2, C_1\) となる。
[5]
因子が \(A, B, C, D, E\) の5つあり、実験回数を 8 回に抑える場合、直交表 \(L_8(2^7)\) を用いて 1/4 実施計画を立てる。
基本となる因子を \(A, B, C\) とし、残りの因子を以下のように割り付ける。
- \(D = A \times B\)
- \(E = A \times C\)
このとき、定義関係は \(I = ABD = ACE = BCDE\) となる。
この設計では、主効果が 2 因子交互作用と交絡する。
- \(A = BD = CE\)
- \(B = AD = CDE\)
- \(C = AE = BDE\)
この計画で調べることができる 2 因子交互作用は、最大で 2 つである。
具体的には、主効果と交絡していない \(B \times C\)(または \(D \times E\)) および \(B \times E\)(または \(C \times D\)) の組み合わせであれば、主効果とは独立して評価が可能である。
しかし、それ以外の交互作用は主効果と重なるため、個別に評価することはできない。


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