統計学

【統計検定準1級】2017年6月 論述問題 問3【解答例・解説】

解説

[1]

本実験は \(2^{4-1}\) 分割実施計画であり、因子 \(D\) を \(D = A \times B \times C\) として割り付けている。

直交表 \(L_8(2^7)\) において、因子 \(A, B, C\) をそれぞれ第 1 列、第 2 列、第 4 列に割り付けると、それらの相互作用は以下の列に対応する。

  • \(A \times B \to\) 第 3 列
  • \(A \times C \to\) 第 5 列
  • \(B \times C \to\) 第 6 列
  • \(A \times B \times C \to\) 第 7 列

ここで、因子 \(D\) を第 7 列(\(A \times B \times C\))に割り付けているため、定義関係は \(I = A \times B \times C \times D\) となる。

因子 \(A\) の主効果と交絡する効果を求めるには、定義関係に \(A\) を乗じればよい。

\[A \times I = A \times (A \times B \times C \times D) = B \times C \times D\]

したがって、因子 \(A\) は3元交互作用 \(B \times C \times D\) と交絡する。

一般に 3 元以上の交互作用は無視できるほど小さいと考えるため、因子 \(A\) の主効果は、他の 2 因子交互作用とは交絡していないと言える。

[2]

交互作用 \(A \times B\) と交絡する関係は、

\[(A \times B) \times I = (A \times B) \times (A \times B \times C \times D) = C \times D\]

と求まる。

この式から、交互作用 \(A \times B\) は交互作用 \(C \times D\) と完全に交絡していることがわかる。

従って、交互作用 \(A \times B\) と交絡関係にある 2 因子交互作用は  \(C \times D\) である。

[3]

分散分析表は、

要因平方和 (S)自由度 (ϕ)平均平方 (V)F 値判定
\(A\)220.501220.506.04有意
\(B\)264.501264.507.25有意
\(A \times B\)480.501480.5013.16有意
\(C\)144.501144.503.96有意
\(D\)4.5014.500.12無視可
\(e\) (残差)73.00236.50
1187.507

判定基準を \(F = 2.0\) とすると、\(A, B, A \times B, C\) が有意(または効果がある)と判断できる。

[4]

生産量 \(y\) を最大化するためには、有意な項の各水準を検討する必要がある。

  1. 交互作用 \(A \times B\) の検討
    \(A \times B\) が有意であるため、\(A\) と \(B\) は個別に選ぶのではなく、組み合わせで判断する。
    • \((A_1, B_1)\) の平均:46.5
    • \((A_1, B_2)\) の平均:73.5
    • \((A_2, B_1)\) の平均:72.5
    • \((A_2, B_2)\) の平均:68.5
      最も値が大きいのは \((A_1, B_2)\) である。
  2. 因子 \(C\) の検討:
    • \(C_1\) の平均:69.5
    • \(C_2\) の平均:61.0
      大きい方の \(C_1\) を選択する。
  3. 因子 \(D\) の検討:有意差がないため、\(D_1, D_2\) どちらでもよい。

従って、最適な条件は \(A_1, B_2, C_1\) となる。

[5]

因子が \(A, B, C, D, E\) の5つあり、実験回数を 8 回に抑える場合、直交表 \(L_8(2^7)\) を用いて 1/4 実施計画を立てる。

基本となる因子を \(A, B, C\) とし、残りの因子を以下のように割り付ける。

  • \(D = A \times B\)
  • \(E = A \times C\)

このとき、定義関係は \(I = ABD = ACE = BCDE\) となる。

この設計では、主効果が 2 因子交互作用と交絡する。

  • \(A = BD = CE\)
  • \(B = AD = CDE\)
  • \(C = AE = BDE\)

この計画で調べることができる 2 因子交互作用は、最大で 2 つである。

具体的には、主効果と交絡していない \(B \times C\)(または \(D \times E\)) および \(B \times E\)(または \(C \times D\)) の組み合わせであれば、主効果とは独立して評価が可能である。

しかし、それ以外の交互作用は主効果と重なるため、個別に評価することはできない。

 

 

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