解説
[1]
1. 最初のクラスター形成
最近隣法、最遠隣法のどちらの手法を用いても、最も距離が近い 2 点が最初に結合する。
表 2 の距離行列を見ると、最小の距離は個体 4 と 5 の間の \(\sqrt{2}\) である。よって、最初に形成されるクラスターは以下のようになる。
\[\{4, 5\}\]
次に小さい距離は個体 1 と 2 の間の 2 である。個体 1 と 2 は最初のクラスター \(\{4, 5\}\) に含まれないため、2 番目に結合して以下のクラスターを形成する。
\[\{1, 2\}\]
デンドログラム(ア)を見ると、最も低い位置で結合しているペアが \(\{D, E\}\)、次に低い位置で結合しているペアが \(\{A, B\}\) である。よって、以下のように特定できる。
- \(\{D, E\} = \{4, 5\}\)
- \(\{A, B\} = \{1, 2\}\)
- 残った \(C\) は 個体 3
2. 個体・クラスター間の距離行列の計算
\(\{1, 2\}\)、\(\{4, 5\}\)、3 の 3 つのグループになった段階での、各グループ間の距離 \(d\) を計算する。
- 最近隣法(最短距離法)の場合
クラスター間の最短距離をとるため、計算式は以下のようになる。
\[d(\{1, 2\}, 3) = \min(d(1, 3), d(2, 3)) = \min(\sqrt{17}, \sqrt{5}) = \sqrt{5}\]
\[d(\{4, 5\}, 3) = \min(d(4, 3), d(5, 3)) = \min(\sqrt{8}, \sqrt{10}) = \sqrt{8}\]
最近隣法では \(\sqrt{5} < \sqrt{8}\) となるため、次は \(\{1, 2\}\) と 3 が結合する。
これは \(\{A, B\}\) と \(C\) が結合している (ア) のデンドログラムと一致する。 - 最遠隣法(最長距離法)の場合
クラスター間の最長距離をとるため、計算式は以下のようになる。
\[d(\{1, 2\}, 3) = \max(d(1, 3), d(2, 3)) = \max(\sqrt{17}, \sqrt{5}) = \sqrt{17}\]
\[d(\{4, 5\}, 3) = \max(d(4, 3), d(5, 3)) = \max(\sqrt{8}, \sqrt{10}) = \sqrt{10}\]
最遠隣法では \(\sqrt{10} < \sqrt{17}\) となるため、次は \(\{4, 5\}\) と 3 が結合する。
これは個体 4, 5 と個体 3 が結合している (イ) のデンドログラムと一致する。
従って、正解は ① である。
[2]
(1)
1. 初期割り当て
初期クラスター中心(個体 1、個体 2)との距離を比較し、近い方に各個体を割り当てると、クラスターは以下のように分かれる。
\[\{1\}, \quad \{2, 3, 4, 5\}\]
2. 中心の更新
それぞれのクラスターの重心(平均値)を計算し、新しい中心ベクトル \(\boldsymbol{\mu}_1, \boldsymbol{\mu}_2\) とする。
\[\boldsymbol{\mu}_1 = (10, 10)\]
\[\boldsymbol{\mu}_2 = \left(\frac{10+9+7+6}{4}, \frac{8+6+8+7}{4}\right) = (8, 7.25)\]
3. 再割り当て
境界付近にいる個体 2 についてのみ、2 つの新しい中心との距離を再評価する。
個体 2 の座標 (10, 8) は、新しい中心 (8, 7.25) よりも (10, 10) に近い。そのため、個体 2 は \(\{1\}\) のクラスターに移動する。
結果として、割り当てられるクラスターは以下のようになる。
\[\{1, 2\}, \quad \{3, 4, 5\}\]
従って、正解は ① である。
(2)
初期点 (a) の場合(中心:個体 2, 個体 4)
距離行列または座標から近い方に割り当てると、クラスターは以下のように形成される。
\[\{1, 2, 3\}, \quad \{4, 5\}\]
(※新しい重心は (9.67, 8) と (6.5, 7.5) となり、これ以上クラスターは変化しないため、これが最終出力となる。)
初期点 (b) の場合(中心:個体 3, 個体 4)
同様に近い方に割り当てると、クラスターは以下のように形成される。
\[\{2, 3\}, \quad \{1, 4, 5\}\]
(※新しい重心は (9.5, 7) と (7.67, 8.33) となり、これ以上変化しない。)
従って、正解は ④ である。


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