統計学

【統計検定準1級】2019年6月 選択問題及び部分記述問題 問5【解答例・解説】

解説

1. 調査手法

この調査は、先に「病気の有無」でグループ分けし、後から「過去の習慣(喫煙)」を調べている。
これを症例対照研究(ケース・コントロール研究)と呼ぶ。

調査対象(分母)を研究者が決めているため、表の数字から直接「喫煙者の罹患率(病気になる確率)」を計算することはできない。

2. 数値の計算(オッズ比)

この手法では、リスクの指標としてオッズ比を用いる。

  • 患者群の喫煙オッズ:\(\frac{65}{21} \approx 3.10\)
  • 対照群の喫煙オッズ:\(\frac{66}{192} \approx 0.344\)
  • オッズ比:\(\frac{3.10}{0.344} \approx 9.0\)

3. 選択肢の確認

統計学には、「めったに起こらない病気(稀な疾患)の場合、オッズ比は相対リスク(罹患率の比)とほぼ一致する」という性質がある。

  1. 計算結果が「約 9 倍」で一致している。
  2. 「心筋梗塞の罹患率は小さい(稀である)」という前提に基づき、オッズ比を相対リスクとみなしている。

この2点を満たす①が最も適切である。

  • ②: 対照群の人数比(3 倍)はリスクの倍率とは無関係。
  • ③・④: 喫煙者合計(131 人)を分母にした計算は、症例対照研究では不適切。
  • ⑤: オッズ比からリスクの推定は可能である。

 

 

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