統計学

【統計検定準1級】2016年6月 選択問題及び部分記述問題 問6【解答例・解説】

解説

[1]

自由度調整済み決定係数(\(\bar{R}^2\))は、説明変数の数が多いほど決定係数(\(R^2\))が大きくなりやすいという性質を補正した指標である。以下の公式で計算できる。

\[\bar{R}^2 = 1 – \frac{n-1}{n-k-1}(1 – R^2)\]

ここで、\(n\) はサンプルサイズ、\(k\) は説明変数の数である。

\[\bar{R}^2 = 1 – \frac{21-1}{21-1-1}(1 – 0.0372)\]

\[\bar{R}^2 = 1 – \frac{20}{19}(0.9628)\]

\[\bar{R}^2 \approx 1 – 1.0526 \times 0.9628\]

\[\bar{R}^2 \approx 1 – 1.0135 = -0.0135\]

従って、正解は ① である。

[2]

1. 自己相関係数の推定

ダービン・ワトソン統計量 \(DW\) と1次の自己相関係数 \(\hat{\rho}\) の間には、近似的に以下の関係が成り立つ。

\[DW \approx 2(1 – \hat{\rho})\]

\(DW = 2.98\) より、

\[2.98 \approx 2(1 – \hat{\rho})\]

\[1.49 \approx 1 – \hat{\rho}\]

\[\hat{\rho} \approx 1 – 1.49 = -0.49\]

従って、推定値 \(\hat{\rho}\) は約 -0.50 となる。

2. 残差の出力図の選択

求めた自己相関係数 \(\hat{\rho} \approx -0.50\) は、残差に負の自己相関があることを示している。

負の自己相関がある場合、ある期の残差が正であれば次の期の残差は負になりやすく、逆に負であれば次は正になりやすいという特徴を持つ。そのため、残差を時系列で折れ線グラフにすると、ゼロをまたいで激しく上下に振動するギザギザした形になる。

各図の特徴は以下の通りである。

  • 図(ア):波が緩やかで、正の値、負の値がそれぞれ連続する傾向がある。これは正の自己相関(\(\hat{\rho} > 0\))の特徴である。
  • 図(イ):比較的ランダムに変動しているように見え、自己相関が弱い(\(\hat{\rho} \approx 0\))状態に近い。
  • 図(ウ):隣り合う値が正負交互になりやすく、激しく上下に振動している。これが負の自己相関(\(\hat{\rho} < 0\))の典型的な特徴である。

従って、正解は ⑤ である。

 

 

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